再開時期決定!?コロナ禍のタイ旅行費用はいくらかかるのか

タイ旅行

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の影響により、タイへの旅行者の渡航は2020年の3月下旬から閉ざされてしまいました。

感染力の高いこのウィルスのせいで、タイ旅行を計画していた方は渡航を断念せざるを得なかった事でしょう。

何を隠そう私もその一人です。

ゴールデンウィークに行く予定だった航空券はキャンセルとなり、返金対応をしてもらう事となりました。

現在も新型コロナウィルスにより長引いている渡航制限ですが、経済の回復のために段階的に緩和が行われている状態です。

7月には条件付きで国際便旅客機の乗り入れが開始され、いよいよ10月から長期観光ビザの発給が始まり、条件付きでタイへ観光目的で滞在できるようになりそうです。

第一陣は中国からバンコク、第二陣は中国からプーケットへの旅行者受け入れが開始となり、日本については11月以降他のウィルス新規感染者数の少ない国と一緒に、観光目的でのタイ入国が可能となる見込みです。

ちなみにコロナ禍前のタイ旅行の費用相場は、下記記事が参考になると思います。

まだまだ一般的には、コロナ禍前のように旅行を行うのが難しいのが現状ですが、仮に長期休暇が取れて行く事が可能となった場合にかかる費用を予測を元に算出してみました。

コロナ禍のタイに渡航する場合に必要な条件

この条件を知る事は、費用を算出するためにまずは押さえておかないと行けない点です。

最新の情報では、必要となるもの不必要となるものが変更される可能性はありますが、現時点で予測される必要な物を並べてみましょう。

現在の観光以外で入国が認められている外国人の条件を元に抽出しています。

  1. 特別観光ビザ
  2. 渡航前72時間以内に発行されたPCR検査陰性の証明書
  3. 滞在期間中の10万米ドル以上の新型コロナウイルスを含む疾病治療費の保険加入
  4. 特別便の航空券代
  5. タイ政府に指定された検疫施設(ホテル)の滞在費
  6. 帰国後の隔離施設代・又は自宅隔離の場合の交通費

ざっと、上記の費用がかかると思います。
コロナ禍前の通常期の旅費から、日本からタイ行きの片道航空券代だけを除いた金額となります。

特別観光ビザ

通常、日本人がタイへ入国する際、観光目的で30日以内の渡航の場合はビザ取得を免除されています。

しかし、今回は長期滞在者向けの旅行者受け入れという事もあり、ビザ取得は必要になりそうです。

ビザにかかる費用は2,000バーツなので、1バーツ3.5円で計算すると7,000円が費用となります。

隔離期間が短縮、又は免除されるようになれば、この費用は不要となりそうです。

PCR検査陰性の証明書

タイに到着後、入国の際に必要となる書類です。

現在、日本ではPCR検査は医療費負担されており、かかりつけ医師が判断し保健所での検査を実施する場合のPCR検査費用は無料となります。

しかし、それはあくまでも新型コロナウィルスの症状が出ているか、新型コロナウィルス陽性者との濃厚接触者で、陽性の可能性がある人の場合です。

海外渡航の場合は、陽性者を検出するために行う検査ではなく陰性である事を証明する検査となるため、自費で検査を受けて証明書の発行をしてもらう必要があるのです。

検査自体は、取り扱いのある病院がいくつかある為、そちらで検査をしてもらい英語の診断書の発行をお願いする流れとなります。

自費での検査は病院やクリニックよって違いますが、検査費用の相場は3万円~4万円・診断書の発行は1~2万円となっているようです。

タイへの渡航の場合、英語表記の診断書の他「fit for fly」というタイ国大使館指定フォーマットの証明書の発行が必要になる為、他の国への渡航より割高になるケースが多いようです。

新型コロナウィルス用保険

旅行中に新型コロナウィルスに感染し、タイ国内の病院で治療を受ける事になった場合に、必要となる医療費を負担する事のできる保険です。

こちらは、特別観光ビザを取得する際に保険加入が必要となるようです。

保険に必要な医療保障額は、10万米ドル以上です。

今のドル円換算だと、約1,050万円位ですね。

そうなると、1,000万円までの補償の保険だと50万円ほど足りなくなってしまいます。

ただし、その額相当の保険となっていますので、その不足分が本当にNGなのかどうかは大使館に直接問い合わせしてみた方が良さそうですね。

銀行口座に一定額の預金がある事で、保険加入の代わりになるという情報もあるので、この辺も実際にビザを取得する際に確認した上で、加入する保険を決めた方が良さそうです。

海外旅行保険を取り扱う各社の料金を比べてみましたが、一番安そうなHS損保の治療費2,000万円までカバーした保険が30日間で11,830円でした。

特別便の航空券代

現在、日本とタイを結ぶ航路は、タイ国籍を持たない人向けに「タイ王国入国の為の特別便」を運航し、それ以外の新型コロナウィルス前に運航していた定期便については、航空会社各社が運航を取りやめている状態です。

こちらについては、在東京タイ王国大使館のホームページより特別便の予約スケジュールや、運航スケジュールを確認する事が可能となっています。

現時点では、ビジネス目的などのレジデンストラックに含まれる渡航者向けの航空便のみとなっており、特別観光ビザによる渡航が可能となった場合に、観光ビザ所有者向けの便が追加される可能性はありますが、あくまでも予想なのでレジデンストラック対象者向けの便で料金を算出してみます。

タイ国際航空(TG)

クラス料金補足
ビジネスクラス186,500円空港諸税:3,820円 / 発行手数料:40USドル
エコノミークラス95,400円空港諸税:3,820円 / 発行手数料:40USドル

全日空(ANA)

クラス料金補足
ファーストクラス255,000円空港諸税:3,880円 / 発券手数料:5,500円
ビジネスクラス190,000円空港諸税:3,880円 / 発券手数料:5,500円
エコノミークラス140,000円空港諸税:3,880円 / 発券手数料:5,500円

尚、こちらに提示している料金は東京成田からバンコク行きの片道の料金となります。
帰国時の航空券は、別途用意する必要があります。

閑散期の航空券代に比べると、かなり高額な料金となっているようです。

LCCで往復4万円以下の航空券を使用するのがメインだと、ちょっと手を出しにくい料金という印象ですね。

但し、こちらは前述の通り、レジデンストラック向けの航空便ですので、観光ビザ所有者向けの便は別になる可能性がありますし、LCCが再開する可能性もゼロでは無いと思います。

タイ政府に指定された検疫施設(ホテル)の滞在費

ビザや保険を取得し、日本出国前とタイ入国後にPCR検査が陰性だったとしても、タイ国内を自由に観光ができるようになるのは、タイ入国から約16日後となります。

その間は、タイ政府(保健省)に指定された検疫施設で自主隔離を行う必要があります。

検疫施設は指定されたホテルになるのですが、そのホテルに滞在する日数分の宿泊費が滞在費として必要となります。

ホテルのグレードによって料金は違いますが、安いホテルで15泊分の料金が32,000バーツ(約112,000円)からで、高い物で200,000バーツ(約700,000円)のものもあります。

とはいえ、安い施設は早くに埋まってしまい、予約が取れない可能性があります

平均的には45,000バーツから60,000バーツ位の施設が多そうなので、15万円~20万円位は予算として必要となりそうです。

自主隔離期間は、段階的に14日→10日→7日等と減らしていく動きもあるようです。
隔離期間の日数が減ってくれれば、検疫施設での滞在日数が減って費用を減らすことができそうです。

帰国後の隔離施設代・又は自宅隔離の場合の交通費

新型コロナウィルスに関連してかかる費用は、旅行を終えて日本に帰国した後も続きます

日本に帰国後も自主隔離を14日間行う必要がある為です。

日本帰国後に必要な自主隔離にかかる費用は、隔離施設で自主隔離する場合その費用がかかり、自宅で隔離する場合は、その移動交通費が必要となります。

後者については、例えばご自宅に一緒に住んでる方が自家用車等で迎えに来てくれれば実質的なガソリン代などを除けば0円となります

又、出発前に空港まで自家用車で移動していれば、空港駐車場代が追加される形となります。

但し、鉄道・バス・タクシーなどの公共交通機関の使用は認められない為、その他の手段として基準を満たすハイヤーの調達が必要となります。又は、レンタカーを手配して自宅に戻りましょう。

自家用車を使用して自宅に移動する方法以外では、以下の様な料金となります。

自宅へ移動する場合、空港からの距離によって料金が変わりますが、今回は東京23区内へ成田空港から移動した場合を想定しています。

手段料金補足
ホテルで自主隔離約84,000円・1泊6,000円として計算した場合。
・gotoトラベルキャンペーンの対象になる可能性があります。
・別途デリバリーサービスを利用する等、食事代は除いています。
・空港近辺のホテルの場合シャトルバスが利用できますが、
それ以外だと別途移動手段を手配する必要があります。
ハイヤーを利用した自宅隔離約30,000円・成田空港から東京23区内へ移動した場合。
・ハイヤー会社によって多少差があります。
レンタカーを利用した自宅隔離約13,000円・成田空港から東京23区内へ移動した場合。
・別途ガソリン代等の料金がかかります。

自宅隔離とする場合も外出は禁止となる為、食事はデリバリーサービスの利用などが推奨されています。

こちらも経済活動再開の1つとして、自主隔離期間の廃止が検討されているようです。

総額どれ位かかるのか

全ての費用が必要で、一番安い手段を使ったとして以下の金額となりました。

7,000円(特別観光ビザ)
40,000円(出発前PCR検査代)
11,830円(新型コロナウィルス用保険30日間)
95,400円(タイ国際航空エコノミークラス)
112,000円(タイでの検疫施設代)
13,000円(レンタカー代)

合計279,230円

と、約28万円が必要となるようでした・・・

それ以外に帰国時の片道航空券代(約7万円位からありそうです)と検疫施設を出た後の滞在費や、観光にかかる費用がかかります。

長期休暇を取ること自体が、休みの少ない日本人にとっては難しいと思いますが、費用面で見てもコロナ前に比べて最低でも約28万円以上の費用が必要となるので、気軽に旅行再開だと手放しで喜べ無いのが現実ですね。

完全に富裕層向けの観光客受け入れ再開といった感じです。

特に特別便と検疫施設代がかなりの負担となっているようです。
せめて、

  • 航空券代がコロナ前の料金になる。
  • 隔離日数が減る。又は不要となる。
  • 保険の代わりに預金額の提示でOK。
  • 帰国後の自主隔離廃止。

となってくれれば、余計にかかる金額は出発前のPCR検査代とビザ代位になってくれるので、一般的な旅行者でもタイ旅行を再開できる可能性が出てくるのでは無いでしょうか?

それでも、コロナ前より約5万円程旅行費用がかさむ事にはなるのですが・・・。

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